【2025年版】道路交通法の改正ポイントと免許取得への影響
- 2025.09.05
- 運転免許豆知識

2025年は道路交通法にいくつかの改正があり、免許取得や更新の流れにも変化があります。
この記事では、2025年の主な改正内容とその影響をわかりやすく整理まとめていきます。
マイナンバーカードと運転免許証が一体化(マイナ免許証/3月24日〜)
2025年3月24日から、希望者に限り、マイナンバーカードと運転免許証を一体化できる「マイナ免許証」の運用が始まりました。
この一体化には、いくつか嬉しいメリットがあります!
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更新時や住所・氏名変更時、市区町村への届出のみで手続きが完了する
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発行手数料が従来より割安
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マイナ免許のみ:新規 1,550円(−500円)、更新 2,100円(−400円)
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両方持ち:少し高くなるパターンもあり
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優良運転者や一般運転者は、更新講習をオンラインで受講できるようになり、手数料も大幅に節約可能(対面500~800円→オンライン各200円に)
ただし注意点もひとつ。
マイナンバーカードの再発行には時間がかかるため、紛失には十分気をつける必要があります。
原付免許で乗れるバイクの幅が拡大(2025年4月〜)
2025年4月1日から、道路交通法施行規則の改正により、原付免許(第一種原動機付自転車免許)で運転できるバイクの範囲が広がります。
これまでは排気量50cc以下に限られていたのが、排気量125cc以下、かつ最高出力4.0kW以下の車両も対象となりました。
この「新基準原付」と呼ばれる区分の導入によって、これまで届かなかった実用性・選択肢の広がりが期待できます。
そもそもなぜ改正されたのか
大きな背景は以下の2点です。
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排ガス規制の強化に対応するため
2025年11月から施行される新しい排ガス規制により、50ccクラスの原付では基準をクリアするのが技術・コスト的に難しくなっています。125cc以下車両の方が触媒の温度上昇が早く、浄化性能を発揮しやすいと言われています。そのため、新基準原付の導入が現実的な選択肢とされたのです。 -
原付市場の現状と将来を見据えた施策
国内の50cc原付の需要は減少傾向にあり、若年層のバイク離れも問題です。そこで、より「坂道にも強く選べるモデルが多い125ccクラス」の導入を通じて、市場を活性化したい意図もあったようです。
実際に変わるポイント
項目 | 従来の原付 | 新基準原付(2025年4月以降) |
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排気量 | 50cc以下 | 125cc以下(かつ最高出力4.0kW以下) |
交通ルール | 30km/h制限、二段階右折、高速不可など | 同じ制限が適用される |
ナンバープレート | 白色ナンバー | 白色ナンバー(原付一種扱い) |
軽自動車税 | 年額2,000円 | 同じく年額2,000円 |
MT(マニュアル車)免許取得の流れが変更(4月1日〜)
2025年4月1日から、マニュアル車(MT)の普通自動車免許を取得する方法が大きく変わりました。
新しい流れとして、AT車で基礎を学んだ上で、MT車は教習所内限定の短時間教習で対応する方式も生まれました。
新たな免許取得方法例
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まずAT(オートマ)教習・検定に合格する
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その後、MT車による追加講習(4時間)を受け、技能審査へ
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不合格の場合は、AT限定免許を選ぶことも可能
手順が増えるものの、MT教習に時間を使いすぎず効率的に進められる流れとも言えます。
なお、新制度への対応状況は教習所によって異なり、旧方式を継続しているところもあれば、新制度に切り替えたところもあります。
外国免許からの切り替えが厳格化(10月1日〜)
外国の免許を日本の免許に切り替える「外免切替」についても、2025年10月1日以降、大幅な厳格化が予定されています。
主な改正ポイント
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短期滞在の観光客などは切り替え不可になる
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住民票(在留証明)の提出が必須となり、ホテル住所では対応不可
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筆記試験が10問→50問に増え、合格ラインは70%→90%に引き上げ
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技能試験では、踏切や横断歩道での停止・ウィンカーなどのルール遵守を一層管理厳しく
この改正は、事故防止とルール順守意識の向上を目的としています。
海外免許の切り替えを考えている方は、可能なら改正前にやっておくと良いかもしれません。
関連情報:外国人が日本で運転免許を取得する方法
免許取得・更新を予定している方へ
2025年の改正まとめ
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マイナ免許証(マイナンバー+運転免許)の選択肢が登場
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MT免許取得のステップが変わる
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外免切替が厳格化、住民票などの準備必須に
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原付免許で運転できるバイクの幅が拡大(125ccまで)
特に、外国免許の切り替えを考えている方は、「10月以降は難しくなりそう」と心得ておくと安心です。
必要な手続きや準備を、余裕を持って進めていきましょう。
制度変更は、慣れやすさや利便性を高める一方、知らないと戸惑うことも増えます。お知らせとしてだけでなく、あなたにとっての「行動のヒント」になれば幸いです。
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